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音が揺れるのはどうしてか

途中ブランクがあり5年前に再開したという50代のアマチュア・トロンボーン奏者。以前は音が揺れなかったのに、再開した後は音が揺れてしまう。そこで、奥歯にプラスチックの様なものをはめて噛んでも前歯が開くようにすれば、安定するのではないかというご相談であった。なかなかユニークなアイディアである。

実は私も学生の頃に口の中を広くして吹く道具として試しに作ってみたような気がする。あまりに昔過ぎてどうだったかよく覚えていないけど。今考えれば役に立たないことは明確。金管楽器は歯の開きを変えることで音の高さや音量・音色などのコントロールをしているから。

その人の特徴としては、下顎が小さい骨格的な上顎前突。下の前歯は前に傾斜し、被蓋は浅め。最近鼻の治療をして鼻で息ができるようになったということだが、口唇が開いていることが多いだろうなという口元であった。音が揺れる原因はいくつか考えられると思う。(演奏をしているところを見ていないから想像です。)

一つは咬み合わせが浅めで、上下前歯の切端を合わせるのが少々難しく犬歯誘導もないので、下顎が安定しにくいかもしれない。どうも金管楽器は切端咬合が安定して取れるというのがアンブシュアには大事なようだ。

もう一つは演奏時に下顎を前方に出し過ぎているかもしれないこと。何度か「演奏するときに上下の前歯を合わせるから」というワードが出てきたので、頑張って下顎を前に出して吹いているんだと思う。下顎を前方に出すと、舌骨上筋群の緊張により下唇が安定しないのだろう。若い時はそれでもなんとかなったけど40歳くらいでスランプになる事が多いようだ。

無理に下顎を前に出さず、少々顔を下向きにすると筋肉に無理な力がかからないので試してみてもらうこととした。レントゲンも撮らずアダプターも試さず、お話しだけでごめんなさい。

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