« 管楽器奏者とマウスピース矯正(3) | Main | アダプターの溝 »

November 23, 2017

管楽器奏者とマウスピース矯正(4)

アソアライナーを2ステップ使用したところで、インビザラインで自分の歯並びを動かすことにした。目的は前に書いたが、演奏時の上下の歯並びのバランスを整えることである。歯のバランスがよい顎位で吹こうとすると私の場合、左にずれている下顎をさらに左にずらすことになり、そうすると左側の下唇が前に出る(上唇に被る)アンブシュアになってしまう。だから、下顎歯列が右に戻るようにしたいのである。

インビザラインは一般的にアタッチメントといってレジンの突起を歯に接着する必要がある。聞いたところ、アタッチメントなしでも発注できるということで、アタッチメントなしにしてみた。アタッチメントの役割としては、装置を保持させ、歯を三次元的なコントロールをすることと思うが、とりあえず無くても装置はきちんとはまり機能はする。もちろん捻転とか挺出とか歯根のコントロールとかアタッチメントが必須なこともあろうが、場所によっては管楽器演奏に影響が出るものなので、なくてもよければそれに越したことはない。

9月10月と本番が続いたのでインビザラインは使わないでいたため、使い始めてまだ1か月半ほどであるが、装着感や歯の痛みなどに関していうとアソアライナーより快適である。ただ、必要な装着時間がアソアライナーに比べて長く、一応1日20時間の使用が義務付けられているのが難点であるが、結構おさぼりしていてもそれなりに動くので、その分使用期間を長くするなどして対応できると思う。ただしシビアなケースではちゃんと使った方がよいとは思う。金管奏者でむしろゆっくり動かしてアンブシュアを少しずつ適応させたいときなどは、1ステップでの移動量を少なくしてストレスなく使うのも手である。

ということでまとめると、私のおすすめとしては
・歯列全体を動かす必要があるときは、インビザラインがよいだろう。
・ただし、歯並びの状態によってはインビザラインだけの治療だと治療期間がとても長くかかることがある(あるいはきちんと直らない)ので、固定装置をうまく併用すると良い。
・部分的な矯正、移動量の少ない場合でも、インビザラインの方が通院頻度や装置の快適さの面で患者としては楽である。ただし枚数が少ない場合はコストがインビザラインの方が高くなるので、アソアライナーの方が治療費を安くできる。
・毎回どう動かすか、吹きながら軌道修正する必要があるときはアソアライナーがお勧めである。ただ、1ステップの移動量が大きいので、新しい装置に交換した直後はしばらく歯の痛みや吹きにくさが出る可能性が高く、演奏活動と上手く付き合う必要がある。例えば吹き始める少し前から装置を外すとか、装置交換の時期を考慮するとか。
・いわゆるマウスピース矯正は、インビザラインやアソアライナーの他にも多くの会社が参入しており、いろいろなものがある。まずは矯正歯科の専門医院で相談することをお勧めしたい。一般歯科(普通の歯科医院)でよくわからなくても丸投げで治療ができるシステムもあるし、インビザラインだから安心というものでもない。とはいえ、矯正歯科専門医でもマウスピース矯正については温度差が大きく、否定的に思いつつもしかたなく使っているという医院も少なくない。まずはよく話してみることをお勧めしたい。

|

« 管楽器奏者とマウスピース矯正(3) | Main | アダプターの溝 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/81132/66080173

Listed below are links to weblogs that reference 管楽器奏者とマウスピース矯正(4):

« 管楽器奏者とマウスピース矯正(3) | Main | アダプターの溝 »