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April 12, 2017

管楽器奏者とマウスピース矯正(2)

マウスピース矯正にはいろいろな物があるが、ここでは「アソアライナー」と「インビザライン」について書いていきたい。オリジナリティ、現在の普及状態から、この2つの代表格と言ってよいかと思う。
一般的に、部分矯正をアソアライナー、全体的な矯正をインビザラインで治療することが多いのではないかと思うが、複雑な治療もアソアライナーでやろうと思えばできるし、インビザラインでも簡単な治療向けの製品も用意されている。

装置の大きさ:
アソアライナーは歯肉部分も被っている(通常歯頸部から2~5mm、上顎口蓋側は10~20mm程度か)が、インビザラインは歯のみを被う。なので、インビザラインの方が違和感は小さい。演奏している時に外す分には関係ないが、演奏中も装着するならインビザラインの方がよいだろう。最初からピッタリだし。
アソアライナーは最初は浮いた状態で使用するので、装置が長い分、唇・頬や舌に傷が付きやすいかもしれない。また、ステップにより厚さや浮き加減が変わるので、付けたままの演奏は適応しにくいのではないかと思う。

装置の使用時間:
アソアライナーは1日17時間以上、インビザラインは1日20時間以上の使用が義務付けられている。(ごめんなさい、当院ではアソアライナーは15時間以上と説明しています。特に支障はないです。)
問題は、通常は演奏時に装置を外すので、練習時間が稼げるかどうかである。専門学生は1日3時間は練習するとして、インビザライン20時間の装置使用のためには合計1時間で食事と歯磨きをすませる必要があり、ちょっと難しいかもしれない。実際、当院の患者さんの例だと、プロオケ団員で1日15時間前後、フリーランス奏者で1日18時間前後といったところ。その場合当院では1ステップの使用期間(通常2週間)を長くすることで対応しているが、それでも治療が進むと合わないところが出てきて、印象取って軌道修正(追加アライナー・リファイメント)が必要になりやすいように思う。
その点アソアライナーは、1日15時間だとハードルが低く達成しやすい。

アタッチメント:
インビザラインではアタッチメントといって歯面にレジンの突起を接着する。歯を捻転させたり圧下・提出させたり歯体移動(傾斜を抑えた移動)するためには必要となるが、歯しか被っていない装置の保持のためにも必要なので、アタッチメントなしというわけにはいかない。私は管楽器奏者にはなるべく前歯部のアタッチメントは付けない治療計画にしているが、歯の移動方向によってはどうしても必要となり、演奏時に痛みや傷の原因となることがある。その場合は角を丸めて対応している。アタッチメントは残念ながら歯の裏側にはオーダーできない。
アソアライナーは基本アタッチメントは付けない。挺出などの時はアタッチメントが推奨されていたが、アタッチメントの必要な治療はトレーもデザインも用意されているインビザラインの方が楽である。最近は捻転などアソアライナーだけでは治りにくいケースでは2Dリンガルブラケットの併用が推奨されている。

つづく。

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