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September 06, 2016

反対咬合とトランペット演奏 その2

先日とあるプロオケのトランペット奏者が来院した。元々受け口であるが、だんだん前歯の歯並びが変化したと感じており、アタックが決まらない、下唇を巻き込まないと吹けない、高音域で音がこもってしまうといった問題があるということであった。それらの演奏上の問題は受け口にあるのではないかと考えているとのこと。

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咬合時の歯並びの写真

歯並びは、顎顔面の成長が終わり親知らずも落ち着くと、そう変化はしないのであるが、歯ぎしりや舌癖などが原因で成人してからでも変化していくことがある。なので、歯並びが変化してきているというのは実際に起こっている可能性はあるが、今回はその件については触れない。

反対咬合の程度としては大きく、外科手術併用でないと治すことはできない。まずはレントゲンを撮ってみた。
下のレントゲンは、左が中音域の実音F。右がオクターブ上の実音Fである。

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中音域              高音域


反対咬合の程度が大きいのに、演奏時は上の前歯よりも下の前歯が後ろにある。下顎頭(下顎骨の関節頭)は関節窩の中にとどまり回転している。注目すべきは高音域で、通常前歯の開きが小さくなるのに、下の前歯がさらに後ろに行き、開きが大きくなっていることがわかる。おそらく高音を出すためには、前歯の開きを狭めることよりも、上下前歯の前後的な差をつけることの方が必要なのだと思う。下顎頭はこれ以上後方には行くことができず、下顎前歯が後方に行くためには下顎骨が後方に回転する必要があり、必然的に前歯の開きが大きくなったのだろう。

高音域では、息を絞るのが困難なことと、歯を開くために下の前歯にマウスピースのリムが引っかからず、上の前歯に下からプレスする状態であることが、高音域の演奏に影響を及ぼしていることが推察される。

つづく


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