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June 22, 2014

歯石除去後の息漏れ

隣り合った歯と歯肉の間の三角の部分を専門用語で「鼓形空隙」といい、通常「歯間乳頭」と呼ぶ三角の歯肉で埋まっているのですが、歯肉が下がるとその部分にスペースが出来て、黒く見えるので「ブラックトライアングル」とも呼ばれます。
歯石を貯めて歯石を取るとそこにスペースができるので、演奏に支障が出てしまうことがあります。それで気になって歯科医院で埋めてもらってしまう人がいます。最近2名ほど当院にそういう方が初診されました。
私の意見としては、わずかな鼓形空隙自体が原因となって息漏れを起こすとはないと思います。しかし長年たまった歯石を取った直後は舌感や息の流れもわずかに変わるので、気になったり調子が変わったりするのでしょう。それでおそらく嫌がったであろう歯科医を説き伏せて埋めてもらうのです。その2名も、鼓形空隙をレジン系接着剤で埋めてありました。これは人工的に歯石を付けて歯周病を促しているようなものです。絶対やめた方がよいです。

鼓形空隙のスペースが息漏れを起こしているのでないと言い切れるかどうか。私の経験では関係ないように思います。埋めて欲しいと言って来院される方は、大抵自分でティッシュやガムで空隙を埋めてみたら良くなったから、スペースが原因なのだと言います。そこで私は歯の厚さが変わらぬようにスペースだけ埋めると、何も変わらない。ねっ、関係ないでしょと納得してもらっています。

この前来たユーフォニウムの方はスペースはごく小さなものでした。他院で埋めた接着剤が取れた所から息漏れがして音色が悪くなるというのですが、試しにシリコンで埋めて吹いてもらったら、同じように息漏れがする。息漏れは歯の空隙関係なく上下の唇の被りが一部大きくなっていて、おそらくそれが原因と思われます。解決方法としては、演奏時の下顎の位置が横にズレているのを直すか下顎を前に出すか。もしくはそのための助けとなるアダプタを使ってみるかというところでしょうか。

スペースが大きい場合は、スペース自体は直接の原因にはならないけれど、歯周病が進むと歯肉・歯槽骨が減ってその分後退するので演奏の支障となることはあります。歯肉用のアダプタが効果があることもありますし、きちんとした修復処置等で狭くすることは可能なことがあるので、ご相談いただければと思います。
くれぐれも接着剤で埋めてもらうのはやめましょう!!!大事なのは日頃の歯のケアをきちんとすることです。心配だから歯石を取らないというのはもっとよくないです。

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