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August 20, 2010

金管楽器演奏時の前歯の痛み

金管楽器を演奏すると前歯が痛くなることがあるようです(サックスやクラリネットでもありますけどね)。多くの場合吹きすぎて、それだけでは通常痛くはならないのだけど、歯肉に元々炎症があって管楽器演奏の刺激で増長することがあるのではないかと想像している。演奏により歯根膜が圧迫されることで発痛物質であるプロスタグランジンが誘導されるからである。対応策としては元々の炎症を押さえるべく歯の清掃と日頃の歯磨きをきちんとすること、もし押しつけ過ぎの吹き方であればそれを改善すること〜ではないかと思う。

注意してもらいたいのは、こういった症状で歯科医院を訪れた時に、咬合性外傷と判断されて歯を削られてしまう可能性があること。少々削ったくらいでは、演奏に支障は出ないとも思うが、そのために吹けなくなってしまい半年間オケを休職して実家に帰ることになった〜というプロ奏者もある。

先日、藝大の守山先生が学生さんを連れて来ました。時々下の前歯が痛みホルン吹く時に支障が出るということで、痛いので大きい音が出せず、縮こまった演奏になってしまうということでした。歯の痛みの原因ですが、受験直後や時たま吹きすぎた時に1週間くらい痛くて吹けなくなったことがあり、ホルン吹くのと関連はあるようです。見ると特に歯肉炎はなく歯茎は健康でレントゲンでも歯や骨に問題はありません。
軽い上顎前突&開咬(jetがやや大きく、overbiteは0mm)で前歯が咬んでいません。下唇に押しつけて吹いているわけではなく、演奏時のレントゲンを見ると下の前歯とマウスピースの距離が普通より大きいくらいでした。想像ですが、普段前歯が咬むことがないので歯根膜に受ける刺激が少なく、そのためにホルン演奏によってかかる力に敏感になっているのではないか〜と。
だから、根本的には開咬を直しちゃった方がよいのでしょうけど、音大の2年生だと矯正するわけにもいかず、なにか前歯にかかる力を分散させるようなものをつけてみることにしました。

少し前にアンブシュアの改造を行いよくなったところなので、吹き方はあまり変えたくないということでした。アンブシュアに影響が少ないよう薄いシートを加熱加圧して作った前歯を覆うカバーのようなものと、顎関節症があるということなので下顎をあまり前に出さなくても吹けるメリットもある唇側面を覆うアダプターを試すことにしました。
前者は軟らかい物と中間な物、硬い物(これだけ前歯をリリーフ)の3種類を試したのですが、どれも痛みには効果がなかったです。
後者はとりあえず試しに軟性レジン(マルチガード)で作りましたが、吹いても痛くないだけでなく、守山先生に言わせると音質が良くなった(倍音が変わった)、本人も吹きやすくてビックリという感じでした。4日後に実技試験があったということですが、アダプターを使用して臨み上手くいったということでした。硬いレジン(ユニファスト)で作りたいところでしたが、硬いとまた歯が痛くなるんじゃないか、精度の高いスペアが作れるのか・・と守山先生には心配されましたが、後日表面をユニファスト内面をマルチガードで作ったものはさらに良いようでした。

とりあえずよかった!歯が痛いのが改善しただけでなく、なにより音が良くなったというのは嬉しいですね〜これについてはまた次に書きます

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