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November 11, 2009

開咬

不正咬合の種類の中で「開咬(かいこう)」といって、奥歯で噛んだときに前歯が開く(上下の被りがない)状態のものがあるのだけど、管楽器関係の相談で開咬を主訴とするものは少ない。当院でも2回くらいしかない。開咬なのだけど気にしているのは別の部分ということはあるけど。
開咬は機能的な原因で起こることが多く、もしかしたら管楽器を始めても上達せずにやめてしまうことが多いので開咬の管楽器奏者自体少ないのではないかとも思うが、開咬でも上級者がまれにいてそういうケースは原因は解消したけど開咬が残っているのだと思う。
また、管楽器演奏時はどの楽器も前歯は開いているので、開咬自体が演奏に影響を及ぼすことが少ないということもあるのでしょう。

写真の患者さんはホルンを吹いていて、下の前歯が痛くなる/スタミナ不足を主訴に来院。演奏時のレントゲンを見ると、中音域でも奥歯をほとんど開かずに吹いていることがわかる。高音域で歯の開きをこれ以上閉じることも出来ないでしょう。どっちかというと八重歯の方を気にしていたのだけど、多分前歯を長くした方がよいかと思い(本当は矯正して直しちゃった方がよいのだけど)一番上がっている左上の中切歯の先を1mm程レジンで長くしました。すると、それまで口唇より上の筋肉が過剰に緊張し口角の無駄な動きが大きかったのが、随分解消しました。楽に吹けるようになったようです。もっと前歯の被りが改善した方がいいのでしょうけど、急に変わっても吹けなくなるだろうから、とりあえずはこのくらいで。
普通は歯を開いて=下顎を開いて演奏するのであって、その筋肉バランスで吹くようにできているのが、この人の場合は下顎を閉じないと吹けない。上唇を上に上げていたのが歯が長くなったことで上唇を下げることができ、下顎も少々開けるようになったのだと思う。

ということで、開咬も実は金管楽器にとってマイナス要素になることもあるようです。

091111

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