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August 2007

August 03, 2007

歯の開きのバランス

金管楽器奏者の前歯の形態や歯並びの調整をする上でのポイントの一つとして、私は前歯を軽く開けた時の歯の開き(上下の距離)が左右対称になるようにしている。これは私の経験では吹きやすさに影響が大きい。
どうやって調整するかはケースバイケースだが、1)前歯を削る、2)修復処置(レジン充填や冠)、3)矯正する、4)アダプターといったところ。どういう時にどうというのは説明が難しいので最近の当院での治療例を上げてみます。

1)前歯を削る:この人は昔歯並びを矯正したのだけど、おそらく矯正前の悪かった歯並びの時に左右の歯のすり減り方が違ったために歯の大きさ自体が違ってしまった。前歯で噛んだ写真をみるとわかるように右の前歯が長い。削ったのは0.5mm弱。簡単にすんで効果大。
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2)修復処置:この人は昔左側の前歯2本にセラミックの冠(被せ物)を入れたのだけど、なんらかの原因で本来の位置よりも内側に来てしまったのではないかと思われ、そうすると下の歯とぶつかってセラミックの方が硬いので下の歯が削れてしまったのではと思う。冠のずれのせいか歯ぐきも腫れている。まずすり減った下の歯をレジンで長くして形態を整え、それに合わせて上の冠を削り(結局仮歯にした)、レーザーで歯肉の形を整えて最終的には硬質レジン前装冠を入れた。
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3)矯正治療:この人は反対咬合で下顎が横にずれているのだけど、その影響もあり、上下前歯の並びが逆に傾いていて、前歯をそろえると右側の開きが大きい。歯肉のラインを見てもわかるように歯自体の高さが違う。できれば反対咬合も直したいということで、何とか9ヶ月の部分矯正で歯の高さを揃えかろうじて噛み合せもつけた。上の側切歯の色が悪いのは、被っていた冠(元々少々内側にあったので厚くしたのだと思う)を削って土台の金属が見えてしまったのだけど、ご本人の希望でそのまま。
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4)アダプター:基本的にはアダプターで歯の長さだけ長くすることは無理です。作っても安定しませんしそんな小さいアダプターは扱いにくい。しかし、表側に厚みをもたせてOKであれば作れないことはありません。

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