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July 15, 2006

8ヶ月間の辛抱

私が一番最初に治療をした管楽器専攻生の患者さんが、オケのオーディションに合格し晴れてプロ奏者となった。ある意味私の今の仕事の出発点であり、とても嬉しい。
叢生の抜歯ケースで通常なら1年半〜2年くらいかかるところを、8ヶ月でブラケットによる治療を終了した。しかも下顎前歯のブラケットは2日間で外し最後まで付けさせてもらえず、仕方なくセクショナルアーチで犬歯を下げ、仕上げにダイナミックポジショナーを使ってもらったたりしたが、正直5番をきちんと咬ませることが出来ず歯科医としては少々悔いが残る治療結果だけど、前歯部の並びや歯軸傾斜、上下関係や左右のバランスを良くすることができ、管楽器を吹くのに良い条件にしてあげることはできたと思う。
高校1〜2年生の時に治療をしたのだが、普通の音大受験生と違って授業でも周りからもある程度のレベルを求められ、下のブラケットは外したけどそれでも上のブラケットが口唇に当たってそう長時間練習出来ないし、加えてアンブシュアの変更もしたばかりで、本人は調子が悪いのは矯正器具のせいだけではないと明るく治療を受けに来てくれたけど、苦労はしていた。また、それを支える母親は辛かったようで、矯正治療を受けさせたことを後悔し、周りの学生の親御さんに矯正治療について聞かれるけど絶対やめた方がいいと答えていますと、矯正治療が終わってしばらくしてからも言われた。本人は矯正治療をして良かったと思っていると言ってくれたのが救いだった。

果たして、矯正治療をやって良かったのか悪かったのか。同じ人間が歯並びが悪い状態で楽器の勉強を続けた場合と比べることが出来ないが、演奏技術という点では少なくとも良かったとは思う。専門教育の前に矯正治療をやっておけばいいのだろうが、そうだとすれば管楽器を専攻しようとしなかったかもしれない。
自分の目標のために有用なことは何かを常に考え、実行して行くことが大切だということなのだろう。

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