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June 21, 2006

クチビルの厚さとリムの位置

ちょっと前にコルネット(古楽器)のためのアダプターを作った。モダンの楽器では必要なかったのだが、コルネットではリムをほとんど口角辺り、犬歯と小臼歯部に当てて演奏するのだそうで、そのため八重歯だった犬歯を抜歯したら、今度はその前後の歯がやや内側にあるのと抜歯後にスペースが残ったため、補正をしたいということであった。
ではなぜ、そんな極端に脇の方で吹くかであるが、クチビルの厚さの関係らしい。コルネットのマウスピースは小さな象牙製でリムも薄い。中央付近では厚すぎで脇にずれると薄くなってそれらしい音がするとのこと。

金管楽器のマウスピースはクチビルのぴったり中央(水平方向)に来るわけではない理由としては、良い歯並びであったとしても、上唇の形(=真ん中が尖って長い)の関係でアパチュアが中央からほんのちょっとずれる必要がある(つまり中央部分がアパチュアの端に来る)ということなのではないかと考えている。もちろん、歯並びの都合でリムの座りによってずれることもあるだろうし、上顎前突の場合には上下の前歯の位置関係の良いところで吹くためにずれているケースも多いように思う。
この他に、なるほど口唇の厚さの良いところを探すべくずれる必要があることもあるのだなということです。モダンの場合は、それをマウスピースの選択でカバー出来るのではないかと思うが、出したい音質を出せるのがずれたところ・・ということのあるのであろう。

当院にて矯正治療中のトランペッター、リンガルブラケットで治療していてレベリングも終わり今は少しずつスペースを閉じながら前歯を後ろに下げている段階なのであるが、たびたび演奏上の不調を訴えて相談に来る。器具自体は大きな影響はないし歯並びはあまり変化していないので、矯正治療をしていなくても起こりうるスランプであるが、どうしても歯の方に意識が行ってしまってなおさらドツボにはまってる様子。そういう気持ち面もあるけれど、もしかしたら使う口唇の位置が変わったこともあるのかなあと思ったわけです。つまり、以前はかなり右にずらして吹いていたが、歯並びが良くなり真ん中よりで吹けるようになった。息をまっすぐいれたいので意識的に真ん中に持って行った。元々クチビルは厚めでマウスピースも以前と同じ物を使っている・・・もしかしたら彼にとってはずらして吹いていた方がよかったのかもしれない。まあ、真ん中で吹くメリットもあるしそうしたい気持ちはわかるんだけどね。

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