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November 21, 2005

上の側切歯の長さ

この土日はオケの練習があったので、歯の長さを変えた直後はどうだったかをリポートしよう。簡単に言ってしまえば「調子の悪い感じ」であった。三善を吹いている時は歯なんて問題ではなく、それよりも一度どうやら1小節ずれたのがトラウマになって怖くて出られない状態で何度か大すっぽかしをしてしまい、そういう所に限って返しをしなくて吹かずに終わってしまい今でも落ち込んでいる状態である。数え間違えても出られるように曲を覚えないといけない、反省。
一番の問題はフォルテシモが出ないことかと思ったが、これはアンブシュアで対応出来そう(口角を寄せる)である。むしろこれは私にとっては良い方向だろう。それでショスタコーヴィチは何とかなった(ような気がするだけかもだ)が・・・。イタリアのような高音域で軽く当てるみたいなのはダメだねえ、返して2度目だと何とか吹けるが(さらってなかったというのもあるけど)感覚が身に付いていない感じ。筋肉はいつもと違う所(おそらく口角下制筋、下唇下制筋の起始部あたり)が少々疲れる感じがしたが、アンブシュア(筋肉のバランス)が変わっているためだろう。これも割とイメージとしては歓迎する兆候かも。

私の話はこのくらいにして今日は「上の中切歯と側切歯の高さの関係」について書きたいと思う。
通常、上の中切歯(真ん中の1番目の歯)に比べて側切歯(2番目の歯)は0.5mm程短い。それは機能的、審美的に必要なことであって、おそらく歯の厚さの違いや歯列のカーブの具合から下顎を前方に出した時の接触のためにはそれが妥当なのだと思う。根本先生の本にも、金管楽器の人で中切歯を削って側切歯とまっすぐにしたら吹けなくなった人がいる、中切歯と側切歯の差は必要だということが書いてあったが、どうしてかについては触れていなかったような気がする(今手元に本がないのでうろ覚えで申し訳ない)。基本的には「正常な歯並びや咬合」に合うように管楽器は道具や奏法や音色が出来ているのであるから必要なのだ・・・などと言うつもりはないが、正直よくわからないけど、上顎前歯の切縁と下顎前歯の切縁との隙間が均一になるにはその長さの差が必要かな、などと考えていた。音の高さによって歯の開きが変わった時に、その開き具合のバランスが音域によって一緒の方がコントロールしやすいのではないかと思っていたから。
しかし、自分の前歯を調整していて気がついたのであるが、下唇のラインとの関係の問題なのではないかと。
前歯の長さ(というか切縁の高さ)の影響というのは、どうやら絶対的なものと相対的なものがあって、絶対的というのは顎というか顔面に対する高さのことで、相対的というのは前歯同士でのバランスという意味である。私の経験では0.2〜0.3mm程度単位の違いでアンブシュアや音質の変化が起こるがこれは前者であって、歯を調整していてほんのひと削りで吹きやすい吹きにくいというのは後者なんではないかと想像している。
相対的な関係としては、アンブシュアを作った時の下唇のラインと上の前歯の切縁のラインが同じようなカーブである必要があるようで、高音域で上の歯と下唇が寄ってきて相対的に長い所があると振動を止めてしまうので「この部分が長い」という感覚があるのだと思う。上記の中切歯を削って側切歯と同じ高さになって結果が悪かったのは、高音域で中切歯とアパチュアの距離がまだあるのに側切歯と下唇が触れてしまうという現象が起きたためではないかと想像する。
とはいえ、上顎前歯の切縁と下顎前歯の切縁との隙間説もあながち違っていないかもで、演奏時の下唇のラインというのは下顎の前歯の切縁のラインに影響を受けるというかほぼ平行になるような気がするからである。

では、私を例にとってご説明(ちっちゃいデジカメで自分で取ったのであまりきれいな写真でなくてスミマセン)。写真1は歯を長くして調整した状態、普通の人が見ても盛った所はわからないと思うけど、よ〜くみると境目あり。上の歯並びは傾いているように見える。写真右でわかるように、私はリムが左にずれていて上は左の2番(側切歯)から右の1番(中切歯)の3本で支えている状態。写真2は軽く歯を開いた所。実は下の方が傾いていて真ん中もずれているので、これでバランスがとれていることがわかる。写真3はアンブシュアを形作った後で下唇を押さえて上の歯を見た所。上の前歯の切縁のラインと下唇のラインが合っていることがわかる。
051121-1
051121-2

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