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October 18, 2005

木管用アダプター(3)

4月に割と集中して木管用アダプターを作る機会があったので、デザインについて考えていることを書いたのであるが、その内の1人が最近再来院した。
春に当院で作ったアダプターを自分で削ったらワケわからなくなってしまい、ちょうど夏に横須賀に行く機会があったので根本先生に作ってもらったのだそうです。それに慣れたのでスペアを作って欲しいということであった。私としては削る前に相談してほしかったなあと思ったのと、最終的には違うデザイン(いわゆる根本式アダプター)を本人が選んだわけでちょっとくやしかったのとあるけど、アダプターを作った後の様子を知ることができた貴重な体験としてありがたいと思っている。
最初当院で作った時のデザインは、紹介者の意見や演奏時のレントゲンや骨格を考慮して、下顎を前方に出さないで済むように唇側面に厚みをもたせ切縁はあえて被わず(高さが変わらないということ)に作製した。試奏するうち小臼歯まで延ばした方がよいということで、少々大きめのアダプタ−となった。
本人は「試してみたい・・・」というのが希望の年齢的に中堅のプロのオーボエ奏者であること。この点をよく考えれば良かったと反省してます。だから、あまりアンブシュアや顎位を変える必要がないというか変えない方が良かったのであろう。だから、単純に切縁の上と唇舌側に1mm程度のほぼ均一のレジンで被う、言ってみればカバーのような物の方が違和感がなかったのだと思う。もちろん1mmの高さの変化はあったわけだから、最初は違和感があって慣れるのに少々時間がかかったということである。
アダプターの目的は、顎位を変えることもそうだが、口唇との接触面積を増やして楽にくわえられることと同時に微調整(マウスピースの角度等)がしやすくなることだと思うので、すでに奏法が出来上がっている人にとっては後者がメインにしたほうがよいのであろう。だったら、歯並び自体があまり悪くなければ吸引形成器のような物で作った方が再現性もあるしいいのかもしれない(2/17のリップガードの上の方のヤツです)。
また、クラリネットとオーボエでは多少違うのだろうと思った。クラリネットの場合はマウスピースを下顎前歯の唇側面に乗るような形なので被った方が良い時が多いかもだが、オーボエではむしろ邪魔になるかも。この辺はまだよくわからないです。

私の願いとしては、当院でアダプターを作った方、やっぱり合わないという時は、ぜひとも様子を知らせて欲しいです。私の経験では自分で削り始めるとわけわからなくなるから、歯医者で調整する方が身のためです。自分で調整することを覚えると(これは歯もアダプターも)その歯で吹く覚悟が出来なくていつまでたっても口にばかり意識が行ってしまいよくありません。調整は喜んでやりますので(一応アダプターを入れるときは本人が納得いくまで調整してからお渡ししてますので、1回千円から二千円程度の調整料をいただくことにしていますが)お気軽にご連絡ください。
それから、自分でももうちょっと研究したいです。サックスを再開するかなあ・・・(せっかくホルンの調子が良くなってるのに危険だが)。

で、もう一つの問題、アダプターのスペアの作製方法です。長年試行錯誤の上(といっても別に何もしてないのだけど)現在の私の方法は、アダプターを口腔内に入れた状態で印象を取り、普通の模型とアダプター付き模型を用意します。アダプター付きの模型にヘビーのシリコン印象材で型取りして、その陰型にユニファストを練ったものを流し模型に圧接します。ほぼ固まったところでシリコン印象を外しはみ出しレジンを柔らかいうちに切りとります。そうすると、ほぼ似たような物が出来上がりますが、どうしても厚くなるので、仕上げにノギスで厚みを測ってさらに似せます。最後に口腔内に入れて実際に吹いてみていただいて確認。何かいい方法ないかなといつも思っているんですけど、良いアイディアがあれば教えてください>歯科業界の方。

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