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March 22, 2005

口がタラコになる

私は5年前くらいから、本番直前の15分程度の音出しを欠かせなくなっていて、ドミソミド〜〜と一から始めるようにしているのである。そうすると何とか吹けるというのが自分のジンクスのようになっていた。
今回はステージリハーサルで特にクラコンは良い調子で吹けていたし、開演直前は受付に張付かざるをえなくなり、本番でほぼいきなり吹き始めた。何か自分の口でないみたいで、違う音が出るとか外れまくるというわけではなかったけど、特にクラコンの1楽章はミジメな音がして情けなかった。たぶんリハが終わってからの2時間の間に口唇が厚くなってしまったのだろう。リムがおさまる場所が見つからない感じだった。
休憩時間に受付周りの確認に行くべきところ、この厚い唇に慣れるべくひたすらドミソミド〜〜と音出しをして、自分のじゃないみたいな口で吹く恐怖を味わいながらブラームスの1楽章を吹く。頭は少々のプルリはやってしまったが割りと良い感じで吹けたので、こんなことなら1楽章の繰返しは大反対しておけばよかったなどと思う。最後の大ソロはつい安全運転をしてしまう。1楽章さえ終わってしまえば怖いところはないので、後は楽しませていただきました。トラで呼んだトロンボーン&チューバも健闘してくれて4楽章は大盛り上がりであった。やはり優秀な音大生だと楽器の鳴らし方とか音程が良いから、練習に出てもらえそうなアマチュア呼ぶよりは結果的には良かったんじゃないかな。
指揮者も言っていたが、本番「だけ」良くなるオケである。ステリハだって結構ひどかったのに、そのギャップはかなりのもの。本番だけいいなんてあまり誉められたことではない。新響にいると、本番は練習以上にはならないのだから練習をきちんとやって本番でその何割か発揮できれば・・・という発想になるが、その新響でも時々本番だけ異様に良い演奏になったりする。一番驚いたのは3年前のブルックナーの8番で、神様が舞降りたのではないかと思うくらい、出てくるソロなりソリなり次々と決まっていくし、緊張感に満ちたすばらしい演奏になった(自分で言うなよ)。そういう体験をすると、オケというのは一つの有機体だと実感するが、今回ある意味似たような現象なのかも。ホールのおかげというのもあると思うが、ここ何年かで運営上の整備をしてきて練習にもそこそこ人が集まるようになってプロの指揮者を呼べるようになり、ようやくオケらしくなってきたというところ。

話はタラコに戻るが、楽器を吹いていて口がタラコになる、つまり厚くなってしまうというのはどういうことなのだろうか。普通に考えれば、口唇粘膜の傷や圧力刺激によって「炎症」が起きて腫脹しているという状態なのだと思うが、私の場合はどうもそうでないような気がする。炎症なら普通リムに当たっている部分のみ腫れるんだと思うが、痛くも何ともなく上下唇全体が厚い感じ。粘膜もふやけて厚くなってる感じだし、たぶん粘膜だけならこんなに違和感もないだろうから全体に厚くなってるかも。本当かどうかはわからないけど、振動があまりに加わると血行が良くなって、低周波治療器のような効果があるじゃないかと。口唇の粘膜(赤唇部じゃなくて内側の濡れている部分ネ)は他の口腔粘膜に比べて厚いし、口唇は血管に富んでいる。そこで血流が亢進すると粘膜の上皮細胞がふくれて血管も拡張して厚くなるんじゃないかナア。
じゃあ、どうすればいいかであるが、普段軟弱な練習をしているのが悪いのであるから、ハードな練習をしてつねにタラコにしておくか、もしくは氷で冷やすか血管収縮作用のあるリップクリームを塗るか、どっちかというところだろうか。いずれにしても、直前15分間の一からの音出しはジンクスではなくて、厚さの変わった唇に適応するために私にとっては必要な作業だったということである。

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