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March 2005

March 30, 2005

クラリネット矯正治療後

今日は、クラリネットの患者さんで矯正器具を外して半年経った方が定期チェックにいらした。演奏の方は「絶好調」とおっしゃっていただいたので、いろいろディスカッションをした。前歯の角度が前方に傾斜していたのが内側を向いたことでマウスピースに対する前歯の角度が変わったのが大きい要因なのではないかということ。リードが厚くなったと矯正治療直後から言われていたが、厚くないとだめというのではなく、適合するリードの厚さの範囲が広くなって、その中で今まで使えなかった厚いリードを選択しているということ。以前は音が変わるときに意識的にアンブシュアの調整をしていたが、何もしなくてもコントロールが出来、表現に専念できるようになったということであった。次回は楽器持参で来ていただいて演奏時のレントゲンを撮らせていただくことになりました。
リテーナーとして薄いシートを圧接した歯列全体を被うタイプの物をこの方には使用していただいている。リテーナーを使用していても楽器は吹けるということであった。ただ、ご本人は感覚としてなじめないので無しで演奏をしているということ。矯正器具を外した直後というのは歯が動きやすくなっているところに、クラリネット/サックスを吹くと影響を受けてちょっと上の前歯が前に後戻りをすることがあるのだが、その方はしっかりリテーナーを使っていただいている(演奏時と食事の時以外ずっと)ので後戻りはない。後戻りが心配で楽器が吹けないという相談も多いがこういったタイプのリテーナーを付けたまま楽器を吹くことで解決するかもしれない。そういうものだというつもりで吹けば十分このリテーナーを付けたまま吹けるだろうというお話でした。

新しいスタッフがまだ決まらないので、今日は受付から電話番、ブラッシング指導も自分でやったのであるが、患者さんとコミュニケーションがとれてなかなか楽しかった、忙しかったけど。

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March 24, 2005

ウインナ欲しい

この前の演奏会に参加してくれたA外科医がナチュラルホルン&ウインナホルンの魅力を私に説いたもんだから、少々の物欲が湧いて来ている。A医師によればどっちかというとまずナチュラルホルンからと言うのだが、冷静に考えれば私の環境では全く使う機会がなく(A医師が作ってくれるのなら考えるが)、まずはウインナホルンが欲しいナ。今までまったく興味がなかったが、普通のホルンを吹く上で何か参考になるんじゃないかという期待から。それで、今日はネットサーフィンでウインナの情報収集をする。そういえば最近行ってなかったVカーさんのページはさらに充実していてウインナの知識満載。それにしてもホルン関係でいくつか超アクティヴなBBSがあって感心してしまう。まあ、所得税の1期分払ってお金が余っていたら買うことにしよう。

吹きすぎた後にちょっと休養するとホルンの調子っていいもんだ。今日の口はいい感じ、いつもこうなら楽しいだろうな。こんなことなら、昼間練習すればよかった。

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March 22, 2005

口がタラコになる

私は5年前くらいから、本番直前の15分程度の音出しを欠かせなくなっていて、ドミソミド〜〜と一から始めるようにしているのである。そうすると何とか吹けるというのが自分のジンクスのようになっていた。
今回はステージリハーサルで特にクラコンは良い調子で吹けていたし、開演直前は受付に張付かざるをえなくなり、本番でほぼいきなり吹き始めた。何か自分の口でないみたいで、違う音が出るとか外れまくるというわけではなかったけど、特にクラコンの1楽章はミジメな音がして情けなかった。たぶんリハが終わってからの2時間の間に口唇が厚くなってしまったのだろう。リムがおさまる場所が見つからない感じだった。
休憩時間に受付周りの確認に行くべきところ、この厚い唇に慣れるべくひたすらドミソミド〜〜と音出しをして、自分のじゃないみたいな口で吹く恐怖を味わいながらブラームスの1楽章を吹く。頭は少々のプルリはやってしまったが割りと良い感じで吹けたので、こんなことなら1楽章の繰返しは大反対しておけばよかったなどと思う。最後の大ソロはつい安全運転をしてしまう。1楽章さえ終わってしまえば怖いところはないので、後は楽しませていただきました。トラで呼んだトロンボーン&チューバも健闘してくれて4楽章は大盛り上がりであった。やはり優秀な音大生だと楽器の鳴らし方とか音程が良いから、練習に出てもらえそうなアマチュア呼ぶよりは結果的には良かったんじゃないかな。
指揮者も言っていたが、本番「だけ」良くなるオケである。ステリハだって結構ひどかったのに、そのギャップはかなりのもの。本番だけいいなんてあまり誉められたことではない。新響にいると、本番は練習以上にはならないのだから練習をきちんとやって本番でその何割か発揮できれば・・・という発想になるが、その新響でも時々本番だけ異様に良い演奏になったりする。一番驚いたのは3年前のブルックナーの8番で、神様が舞降りたのではないかと思うくらい、出てくるソロなりソリなり次々と決まっていくし、緊張感に満ちたすばらしい演奏になった(自分で言うなよ)。そういう体験をすると、オケというのは一つの有機体だと実感するが、今回ある意味似たような現象なのかも。ホールのおかげというのもあると思うが、ここ何年かで運営上の整備をしてきて練習にもそこそこ人が集まるようになってプロの指揮者を呼べるようになり、ようやくオケらしくなってきたというところ。

話はタラコに戻るが、楽器を吹いていて口がタラコになる、つまり厚くなってしまうというのはどういうことなのだろうか。普通に考えれば、口唇粘膜の傷や圧力刺激によって「炎症」が起きて腫脹しているという状態なのだと思うが、私の場合はどうもそうでないような気がする。炎症なら普通リムに当たっている部分のみ腫れるんだと思うが、痛くも何ともなく上下唇全体が厚い感じ。粘膜もふやけて厚くなってる感じだし、たぶん粘膜だけならこんなに違和感もないだろうから全体に厚くなってるかも。本当かどうかはわからないけど、振動があまりに加わると血行が良くなって、低周波治療器のような効果があるじゃないかと。口唇の粘膜(赤唇部じゃなくて内側の濡れている部分ネ)は他の口腔粘膜に比べて厚いし、口唇は血管に富んでいる。そこで血流が亢進すると粘膜の上皮細胞がふくれて血管も拡張して厚くなるんじゃないかナア。
じゃあ、どうすればいいかであるが、普段軟弱な練習をしているのが悪いのであるから、ハードな練習をしてつねにタラコにしておくか、もしくは氷で冷やすか血管収縮作用のあるリップクリームを塗るか、どっちかというところだろうか。いずれにしても、直前15分間の一からの音出しはジンクスではなくて、厚さの変わった唇に適応するために私にとっては必要な作業だったということである。

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March 12, 2005

日本人のためのクラリネット奏法

今日の新響は◯響のクラリネット奏者を招いて木管&Hr練であった。
新響のようなアマチュアオケに足りないのは、ソルフェージュ力もそうだが様式感だと私は思う。だからそれを何とか練習回数で補おうとしているわけです。そういう意味でも今日の練習のような一流オケマンの指導はとても有意義である。今日はブラームスらしく吹くにはこうすれば・・・というアドバイスが中心。所詮年に4回くらいの演奏会では◯◯◯らしく演奏するということが身に付かない。3ヶ月そればっかりやってようやくらしくなる訳だけど今度は染み付いてしまうこともあって、昔ワグナーばかり3ヶ月やった直後のモーツアルトがワグナー調だったりしてびっくり。でも、伊福部&芥川作品に関しては「こう」というのがあるんだよな、これが。

練習後にクラリネットの皆さんに奏法に関していろいろ話をされていたので、私はクラリネットのアンブシュアに興味があるので近づいて聞いた。最近の私のテーマである「出っ歯を治すとシングルリード楽器が吹きやすくなる理由」もちょっと考え直さないといけないみたい。ちらっと聞いただけなので違ってるかもだけど、外人のまねをするから下顎を前に出さないといけないが、そうではなくて普通にちょっと顎を開いてそこにマウスピースが収まる感じ。下唇は浅めにくわえることで柔軟性を持たせ、そのためにリードの開きを大きくリードを厚くする。どうしてもマウスピースを口に入れる方向に力がはいるので(深くくわえがちになる)腕の力は楽器を支えているだけ。その方はブラキタイプの顎の形。ブラキな(下顎枝が長くて顎角が小さい顎のがちっとした)人というのは、下顎頭の入る凹みもしっかりしてるのか、顆路角が急で下顎が前に出にくいように私は思う(経験上)ので、なおさらそういう奏法を考えるかもしれない。

今日はホルンの飲み仲間であるラッパと別練習だった&練習曲順の関係で、非常に珍しく飲み会が成立しなかったのでさっさと帰宅。喉が痛かったのでこれで飲んだら大変なことになってたでしょう、よかった。

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March 02, 2005

歯を立てる

今日の最後の患者さんは、トランペットを吹いている方で、アマチュアながら上級者の部類だと思う。矯正治療を開始して1年半、来月には外すことができる。私は彼の治療がきっかけで、トランペットの人でも積極的に唇側(外側)にブラケットを付けて治療するようになった。それまではトロンボーン/チューバでは唇側に付けることがあっても、トランペット/ホルンはリンガル(内側)で治療していた。
元々歯だけ見るととても良い歯並びで矯正しようなんていう発想は普通しないだろうという状態であった。最初は上の前歯の長さを削りに来た。レントゲンを撮ると歯科矯正学上では上下前歯が標準よりも結構唇側に傾斜していたが、口唇閉鎖も楽にでき機能的にもなんら問題がないので、普通は矯正を勧めない。ウチではちょっとしか削らないもんだから(かどうかはわからないけど)よその歯科医院でエ゛〜〜というくらい前歯を削って、それでも納得いかなくて前歯を後退させるべく矯正に踏み切ったというわけである。
矯正治療中も彼は一貫して「もっと歯を立ててください」と言っていたが、あまり立たせすぎると上の前歯の歯槽部が下がらないもので普通に直したが、それでも下顎をちょっと前に出せば「教本通り」上下前歯の面がほぼ真直ぐになる角度になり、距離で言うと上の前歯で8mm程内側に入った。
まだ器具が唇側に付いているのでバテやすいが、とにかく楽に吹けるようになったのだそうである。装置を外すのが私も楽しみである。

さて、夜は久々にいつもの加賀屋に行く。連れが1時間遅れてきたのでそれまでに一人で煮込みを全部&マヨにまみれた卵サラダをほぼ全部食べてしまった。さらにはコンビニによってシュークリーム買って寝る前に食べてしまった。ヤバ・・・

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March 01, 2005

0.5mmで大違い(サックス編)

今日、1ヶ月前に前歯を削ったサックス奏者が微調整にいらした。とてもわかりやすいケースで歯を削ったことでどう変わるかということを提示するのにいいかと思い、「ケースリポート」にするまではいかなくとも、ちょっと写真を載せて紹介したいと思ってお願いしたところ、律義な方でわざわざ所属事務所に確認してくださって、結局何か問題になるといけないということでNGになってしまいました。残念。誰にも誰だかわからないようにちょっとだけブログに残させてください。エピソード程度ならとご本人の了解はとってあるのですが、ちょっと長いかな〜〜?。

主訴は上の前歯2本(左右の中切歯)のバランスが悪いこと。おそらくこのためにマウスピース上で上の前歯が安定しない(特に疲れてくるとズレがち)、下顎の力の入り方/下唇の厚さが左右で違う、もしかしたらボリュームがでないのもこれが原因ではないか?というお悩み。一見非常に良い歯並びなのだが、左上の中切歯がやや長く(特に遠心側)、右側に比べて前方に0.5mm弱出ている。下の歯列自体はほぼ左右対称だが、下顎が極々わずかに左に寄っているので、これで前歯はバランスよく咬んでいる状態。
左の歯の方が長いとなると、マウスピース(またはパッチ)の左に傷がつくものかと普通思うが、右に傷がついており、左が長いためにマウスピースが右上がりに傾くためのようである。
下唇の厚さが違うというか、マウスピース脇にくる下唇の量が右の方が多い(下唇を巻かないアンブシュア)。
そこで、咬合に影響を与えない範囲で左上中切歯を遠心寄りを中心に削った。もちろん、楽器を吹いて確かめながらほんのちょっとずつ削っていった。
結果は音質に変化あり。私が聞いた感じで音が楽に豊かになった感じ。ご本人も随分違うと感じているようだった。右上がりだったマウスピースの傾きが解消し、下唇の右に寄り具合も減少した。
そして再来院。音質の変化は削った直後程は感じないが、特に高音域のコントロールが楽になったとのこと。マウスピースを顔に対し水平にセットできるようになった(今まではマウスピースを楽器に対しまっすぐセットして楽器が傾く分顔に対して傾いていた)。筋肉のバランスが変わったために体に疲れが出る部位もあるが、それはそのうち慣れるのではとのこと。
右の中切歯の切縁を整え、それに合わせて左も少々削る。長いところでは前回と合わせて1mm近く削ったと思う。ほぼまっすぐにしたので、マウスピースに接するのは2本の中切歯全体ではなく両端は離れる(マウスピースはカーブしてるため)が、2本で均等に当たるように調整。マウスピースのカーブに合わせた歯の形にしている奏者もいるが、今回は相談の上そうしないでまっすぐということにした。マウスピースのカーブに合わせると中央が短くなるが、普通はあり得ない歯並びだし、自由度を残しておいたほうがいいかも・・・ということで。

当院で矯正治療をしたシングルリード楽器の方でも、歯が並んでから楽器持参で前歯の微調整を行う方が何人かいらした。元々歯並びが悪いと歯の摩耗の仕方が違っているので、妥当な位置に歯を並べてもマウスピースに接する部分が左右不均等になるため、積極的に微調整をするといいのではないかと以前から思っている。
ほんのちょっと削っただけで随分吹きやすくなることもある・・・というお話でした。

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