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February 07, 2005

それでも私はベルを置く

私はホルンのベルを右の太ももに置いて吹くのであるが、最近気がついたのだが、ベルを置いている部分が凹んでいるのである。練習後になかなか戻らないだけで、お肌の復元力が弱ったのか、歳とったなあ、と思っていたのだが、楽器を吹いてから24時間を過ぎてもまだ凹んでいることが判明し、どうやら脂肪が移動してしまいそういう形の脚になってるようである(悲)。
だったらベルを置かずに持てばいいのかもしれないが、私はたとえ脚が凹んでも断然ベルを置く派である。
一般的には、ベルを太ももに置くと音がこもる/暗くなる、ベルを持ち上げると音がはっきりする/明るくなる・・・と言われる。私の場合、腕の力がなくて楽をしたいのが一番の理由(若い時は持って吹いていたが、肩凝りになって置くことにしたのである)なのだが、ベルを持って音色がよくなるくらいなら、ウエイトトレーニングしてでも持って吹きたい。でもそうしないのは、私には太ももに置くかどうか(つまりベルの端に触っているかどうか)で音色が大きく違うとは思えないからである。確かに、至近距離だとベルの向きが変わるから音も変わって聞こえるが、客席で聞こえる音色はそう違わないはずだ・・・と私は思う。
自分に聞こえる音の感覚がベルを置いたほうが安心する(長年そうしているから)ので持ちたくないというのもある。自分の声が聞こえる声と録音とで全然違うのと同様に、管楽器も自分に聞こえている音色と実際の音色には違いがあるのだ。管楽器の場合、以前読んだ本によれば自分に聞こえる音の20〜40%は骨導音だそうだ。骨導音というのは気導音よりも低い周波数帯域が強いために、実際の音よりも暗くこもった音に聞こえるらしい。ベルを太ももに置くと多少骨導音が増えて「自分には」暗くこもって聞こえるんじゃないかと思う(本当かどうかは知らないが)。
ベルを持って吹くとマウスパイプが水平に近くなるので下唇が前にでる。ベルを置くとマウスパイプが下向きになりがちになるので下唇が後ろに行く。それで音色が変わるのではないかと私は思う。以前のたわごとにも書いたが、アパチュアの周囲の振動部分が上唇のどこにくるかによって音色が変わるのではないかということである。標準的には赤唇(唇の外側の赤い部分)と粘膜(内側の濡れている部分)のほぼ境目くらいが振動するが、それより内側になると柔らかくなり外側になると硬くなる。一般的に、振動体の硬さによって倍音の分布が変わり、硬いほど高音域の倍音が増え、柔らかいほど少なくなるのだそうだ。そのため下唇が後ろに行くほど倍音は少なく暗い音になるという理屈である。
ダークな音を好むアメリカではベルを太ももに置く人が多いし、明るい音色のドイツのオケではベルは持ち上げている人が多い。もちろん、使用している楽器自体の特性もあるだろうが、マウスパウプの角度によるところが大きいのではないかと想像している。
ということで、私は明るい音を出したいがベルを太ももに置いて吹きたい。そのために踵(靴のヒールあるいはつま先立ち)で太ももの高さを調整してマウスパイプが下向きにならないようにしている。

(そのうち「たわごと」に移動します、音響物理学的な用語の使い方とかちょっと自信ないです)

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