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February 19, 2005

譜面台(その2)

譜面台の高さが変わるということは、顔の向きが変わるということである。
私が今までサイト上でマウスパイプの向きとか楽器の角度と言っているのは、顔面(あるいは歯面)に対しての角度であって、それが上下唇の前後的な関係に影響を及ぼすといったことについて。しかし、実際の楽器の向きというのは
1)床に対する上半身の角度(体の重心のかけ具合)
2)上半身に対する顔の角度(首の曲げ具合)
3)顔面に対する楽器の角度(上下前歯の関係&上下唇のプレスのバランス等)
の組合わせで決まるのである。
譜面台の高さに影響を受けるのは主に2)ではないかと思う(楽器の持ち方/構え方が一定ならそれにともなって3)も変わる)。歯科では普通にしているときの顔の向きを「自然頭位」というが、個人差があるにしてもフランクフルト平面が床と平行の状態を標準と考えていいのではないかと思う。フランクフルト平面というのは頭蓋骨の眼窩下縁(目玉の入っているくぼみの下)と外耳孔上縁(耳の穴)を結んだラインである。
サックス教室の先生は譜面台が低めの方が良いと言う。下を向くことで喉が開くからということ。
楽器を吹きながら、つまり舌後方を持上げたまま下顎を前に出すと顎二腹筋が伸ばされるが、下を向くと顎二腹筋が緩んで楽に下顎を前に出しやすくなり、さらに舌骨が下がりやすくなるということだと思う。
シングルリードだと、下顎の位置が同じでも下を向いた方がリードの下の方を噛み込むことになり、リードが楽に振動する。特にサックスの場合、音程調節やヴィブラートをかけるのに喉を上下させるようだし、ジャズだと音色を変化させるのに下の前歯の位置を変化させるので、楽に下顎が動けた方がよいという意味で下を向くプレーヤーが多いのではないかと思う。私の周りのクラリネットも皆顔が下向いてるし、確かにシングルリードの場合には下向きの方がいい場合が多いかもしれない。
今日は新響の金管分奏で、ブラ2の4番ホルンはとても暇なので周りを観察したところ、驚いたことに、新響の直管群(ラッパ&トロンボーン)は全員が上半身が少々前に傾いていて楽器の角度は全員ほぼ同じ、譜面台の高さも低めで大体いっしょであった。スゴい。ホルンはどうかというと、私以外は上半身がわずかに後傾で椅子に寄りかかっている。私もつい後傾になってしまいがちであるが、意識する時はわずかに前傾になるようにしている(「丹田」に重心がくる)。どっちがいいかはわからないが、楽に吹ければ問題ないのであろう。

下を向くと下顎が前に出やすくてノドが開きやすいとなれば、じゃあ私も下を向いて吹けばいいか・・・というとそういう訳にはいかなくて、下を向き過ぎると肉(脂肪ともいう)が寄って来て極度の二重顎になりノドが圧迫されて苦しいので、下を向けないんだな、これが。太ると下手になるというが、首の肉が邪魔で自然に上を向いて吹くようになるからかも・・・と思うのである。(口や舌、ノドの中にも脂肪がつくために状況が変わるということなんだろうけど。)

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